エクセルシオ・リサーチ

エクセルシオ級の撮影用模型とAMT/ERTLのキットの比較

(Star Trek Generations Trading Card より)

第一船体円盤部

インパルスエンジンの形状

エクセルシオのインパルスエンジン噴射口は薄い長方形をしていると思われていますが、実際はエンタープライズAのように台形の形状をしています。船体中央の方が若干高さがあり、外側へ向かうに従って薄くなっています。 ここがAMT/ERTLのキットでは薄い長方形になっていますが、日本のツクダホビーより発売されたソフトビニールキットは、インパルスエンジン噴射口の形状が正確に成型されていました。

斜後方より見たエクセルシオ
(Star Trek: The Magazine より)
後方より見たエクセルシオ
(Star Trek Mechanics より)
「ツクダ」エクセルシオ ビニールキット
インパルスエンジン拡大写真比較

第一船体のグリッドライン

多くの図面や模型の中で最も多い誤りは、第一船体のグリッドラインです。スタートレック エンサイクロペディア II に出ている上面図や「AMT/ERTLのキット」の組み立て説明書の図面では、エンタープライズAのように放射状グリッドラインの角度が15°になっています。しかしながら、実物の撮影用模型をよく見てみるとグリッドラインの角度は16°である事が分かります。「fasa」から出ていたメタルキットはこの点が正確に再現されていましたが、「AMT/ERTLのキット」では組み立て説明図のように間違ったモールドが施されていました。幸いな事にキットでは、この放射状グリッドラインが凸モールドになっている為、これを全部削り落して新たにグリッドラインを彫り直す事は容易にできます。

エクセルシオ上面図
エクセルシオ「AMT/ERTLキット」上面図
エクセルシオ撮影用模型上面
エクセルシオ「fasaメタルキット」上面
エクセルシオ比較図

撮影用模型と「AMT/ERTLのキット」を比べてみると、放射状グリッドラインの角度の違いが良く分かります。姿勢制御用スラスターとフェイザーバンク、グリッドラインの位置関係をよくご覧下さい。赤いラインが正しい16°のグリッドラインで、黄色いラインが間違った15°のグリッドライン、姿勢制御用スラスターはグリーンのラインで示してあります。

エクセルシオ撮影用模型及び「AMT/ERTLキット」円盤部

姿勢制御スラスター部分が「AMT/ERTLのキット」では一段窪んでいるので、Don Matthy 氏の解説 ON THE BENCH 36: ENTERPRISE B/EXCELSIOR PROJECT PART 2 BY DON MATTHYS を参考に修正すると良いでしょう。

円盤部の船窓はエクセルシオとエンタープライズB/ラコタでは、微妙な相違が認められます。一部の船窓が埋められて消され、新たに穴が空けなおされています。また、第二船体においても航行用デフレクター上部に船窓の追加が見られます。エクセルシオにはインパルスエンジン両脇に姿勢制御スラスターを挟む形での船窓があるが、エンタープライズBにはこの部分に追加されたインパルスエンジンがあります。

エクセルシオ/ラコタ 円盤部 船窓比較

ブリッジと円盤部下部

先述のツクダホビーのソフトビニールキットは細部のディテールが正確な為、AMT/ERTLのキットに移植可能なパーツがあるので紹介しましょう。「AMT/ERTLのキット」のブリッジは幅が広くコンスティテューション級のブリッジのような形状をしていますが、撮影用模型ではより幅が狭く鋭角的です。「ツクダのキット」を見てみるとブリッジ形状はこちらの方が正しいようです。しかしながら、ツクダのキットはソフトビニールであるため、ブリッジ部分をくり抜いてそのままAMT/ERTLのキットに移植する訳にはいきません。この部分を移植する場合は一旦シリコンで型取りし、注形剤を流し込んでブリッジを複製する必要があります。更には、AMT/ERTLのキットの方のブリッジ部分がツクダのキットより若干小さい為、複製したツクダのブリッジをひと回り小さくする必要があります。

ブリッジ 前部
(Star Trek Mechanics より)
ブリッジ左舷
(Star Trek Mechanics より)
「ツクダ」と「AMT/ERTL」ブリッジ部比較
「ツクダ」ブリッジと下部センサー

同じく、下部センサーも「AMT/ERTLのキット」のものは、ひと回り小さくディテールに欠けています。これも、「ツクダのキット」の形状の方が撮影用模型に近いようです。また、撮影用模型では、接続部につながる円盤部に大きな「えぐれ」が見られます。この部分がAMT/ERTLのキットには無く、そのまま接続部につながってしまっていますが、ツクダのキットでは正確に再現されています。

「ツクダ」「えぐれ」部分と接続部(切り取り)
「AMT/ERTL」キットの接続部
(画像参照 CultTVman)
ラコタ 接続部
(画像参照 Starship Modeler)
ラコタ 下部センサー
(画像参照 Starship Modeler)
エクセルシオ撮影用模型及び「AMT/ERTL」下部センサー
エクセルシオ円盤部の四角プレート
エクセルシオ円盤部の四角プレート CG イメージ
(画像参照 山田龍太郎氏)

円盤部の下面、外側の円盤部及び内側の円盤部の外縁に四角形のプレートが張り付けられています。これはメンテナンス用のビス穴の目隠しとして付けられているもので、容易に再現できます。但し、AMT/ERTLのキットでは内側の円盤部の一番外側のグリッドラインが省略されているので注意が必要です。CGサイト「FESARIUS」の山田龍太郎氏 描画のエクセルシオCG画像ではその四角プレートが正確に再現されているのでそちらを参考にすると良いでしょう。

Starship Modeler: Star Trek: Movie Starship Reference の「EXCELSIOR (REFIT) -CLASS STARSHIP」項にもっと多くの詳細な写真がありますので、そちらを参考にしてはいかがでしょうか。